
7月15日(火)笠岡市農政水産課が主催する笠岡湾干拓地バスツアーに参加しました。
このバスツアーは笠岡市が進める「臭気対策事業」の一環として進めるもので、笠岡湾干拓地の魅力や臭気対策の現状を知ってもらう目的で実施されているようです。
ツアーに参加して臭気報告モニターになった方には、道の駅笠岡べいふぁーむで使える1,000円のギフト券(ツアー参加日限り有効)がもらえます。
笠岡市の令和7年度の臭気対策予算

干拓バスツアーの行程
肉牛・乳牛の畜舎16社すべてを車窓からですが職員の方が説明をしながら干拓内をバスで回る。


干拓地内の畜舎周遊
以下が干拓地内にある牛舎の一覧です。
①パークフーズ 肥育(肉牛)230頭 お肉やさんが経営する肥育牧場で、和牛(黒毛和種)の去勢牛を中心に肥育している。管理状況の良い、非常にきれいな牧場です。
②令瀬牧場 肥育(肉牛)420頭 かさおかブランド「瀬戸の姫」になる肉牛を肥育している牧場です。和牛(黒毛和種)の繁殖牛も飼育しています。
③なかやま牧場 肥育(肉牛)1500頭 笠岡湾干拓地で一番大きい肥育牧場です。安全で安くておいしい牛肉をモットーに、1頭当たりのスペースを広めに確保してゆうゆうと育てています。
④おとひめ牧場 酪農(乳牛)60頭 すべて自家育成して牧場です。牛に飲ませる水にこだわり(エレン水)、牛を健康に飼っています。
⑤西山牧場 肥育(肉牛)710頭 和牛(黒毛和種)の♀牛を中心に肥育して、高級牛肉を生産する牧場です。和牛(黒毛和種)の繁殖牛も飼っていて、ここで生まれた牛の一貫で肥育しています。
⑥内海牧場 酪農(乳牛)100頭 つなぎ牛舎の牧場で、糞尿は飛散せずに排出されるため、牛舎内はきれいです。環境浄化微生物えひめAI-2や臭気対策資材ディオマジックを使用しています。堆肥はかぶとバイオファームに持ち込んでいます。
⑦藤原牧場 肥育(肉牛)890頭 藤原牧場は和牛(黒毛和種)を肥育している牧場です。臭気低減のため、堆肥をスクリュー式撹拌機で発酵させ、コーヒー豆を牛床に使用しています。
⑧竹信牧場 酪農(乳牛)780頭 管理状態の良い、非常にきれいな牧場で、40頭対応のロータリーパーラーが設置されています。堆肥はかぶとバイオファームに持ち込んでいます。
⑨ファームラッキーホン 酪農(乳牛)150頭 搾乳作業の省力化のため、搾乳機がレールを自走走行するキャリアロボを導入している牧場。堆肥の臭気低減のため、コーヒー粕を利用しています。笠岡干拓内でジェラートのお店を経営しています。
⑩イーストマウンテン・デイリー 酪農(乳牛)190頭 省力化のため、搾乳ロボットを2台導入している牧場です。堆肥の臭気低減のために、コーヒー粕及びコーヒー豆を利用しています。
⑪高田牧場 酪農(乳牛)260頭 笠岡湾干拓地内で一番多くの搾乳ロボットを導入している牧場です。道路からフリーバーン牛舎を見ることが出来ます。
⑫山中牧場 酪農(乳牛)950頭 道路からフリーストール牛舎を見ることが出来る牧場です。牛は牛舎内を自由に歩き回り、好きなベッドで休むことが出来ます。
⑬希望園 酪農(乳牛)3400頭 笠岡湾干拓地で一番大きい搾乳牧場で、西日本一のロータリーパーラーを設置しています。堆肥はかぶとバイオファームに1日200t持ち込んでいます。
⑭こはら牧場 酪農(乳牛)250頭 省力化のため、搾乳ロボット2台を導入しています。搾乳ロボットに対応できない牛は、フリーバーン牛舎で飼育し、搾乳しています。
⑮谷本牧場 肥育(肉牛)650頭 卸売市場で焼肉屋を経営している牧場です。堆肥はかぶとバイオファームに持ち込んでします。
⑯平野牧場 酪農(乳牛)120頭 発酵資材を使用している牧場です。毎日トラクターで耕運することにより発酵を促進し、臭気の発生を抑制しています。経営モデルが農林水産大臣賞に選ばれています。






臭気対策ネットの設置

希望園(ロータリーパーラー)見学
14時10分に希望園社長が応対いただき、ロータリーパーラーの見学位置までご案内いただき、参加者の質問に答える感じで説明いただきました。
一回に72頭が搾乳する西日本最大のロータリーパーラー。1日に3回4時、11時、18時に搾乳されます。一日の一頭あたりの搾乳量は約40リットル。従業員は90名とのことです。


かぶとバイオファーム見学

そして、次はバイオガス発電所の見学です。会議室で施設の説明ビデオを見てから、内容については所長さんが説明いただきました。 この施設は4300頭分の糞尿を処理するもので、干拓内の10000頭の内約43%をこの施設で処理しています。


笠岡べいふぁーむへ
笠岡湾干拓地酪農PR看板(新設)

1000円の当日限りの商品券をいただき、道の駅で駅長の話をお聞きして、お買い物も・・・。


一般の方は巨大なロータリーパーラーやバイオガスの発電所など日頃見ることなない施設を見学できて満足のようでした。
しかし、今回のツアーが干拓地の農家を知るためならばもう少し一般の施設の牛糞処理の様子や農家の声も聞く事ができればより良かった感です。
特に、臭気対策の肝となる牛糞の発酵、堆肥化についての説明も欲しかったいう感想です。