「島ラボ」開講!参加者募集!!

はじめまして、「島ラボ」事務局の守屋です。この度上記の企画をスタートさせます。
かさおか島づくり海社ではこれまで様々な企画を立ち上げて、島民による地域密着型の事業を展開してきました。
しかし、人口減少は下げ止まらず日々人口が減っているのが現状です。

現在、移住者を増やすには仕事づくりが必要!しかし、仕事が無いから島への移住は無理!そう考えている方が島を活性化させることが仕事の我々を含めて行政もそんなイメージを持っていて、「関係人口」だけでも増やせないかと言うのが決まり文句となっています。しかし、その取り組みが具体化していて、何か取り組んでいるかと言うと疑問です。

「ない」から生まれる創造力と生きる力(シマ思考より抜粋)
いろんなものがなくて、人も少ない。そして限りが見えやすい。「ない」ものが多い離島地域には、「ない」からこそ生まれる創造力を持った人々がたくさん存在しています。

そして、冷静に考えてみると事務局の私自身も島に関わり島民のような振る舞いに見えるかもしれませんが、住んでいるのは笠岡市の陸地部です。仕事で島に関わる場面が多かったので「島の方ですか?」「島出身?」とか言われることもありましたが、いわゆる「関係人口」でもかなり濃い部類に入るのではないかと思いました。

これまで一緒に取り組んで来させていただいた、理事長・副理事長との関係性の中で、この人たちと一緒に島づくりをしていきたいとの熱い思いをいだいたのが私の島づくりへの入り口だったような感じがします。私は幸せなことに仕事としてこの島づくりに関わらせていただたので没頭することが出来ました。そして、いつも前向きに、振り返らない2人の存在で出来そうなことは全てやらせていただきました。いつまでもプレーヤーでいたい気持ちですが、冷静にこれまでの取り組みを検証しながら「関係人口」として関われる仕組みを構築することが一番求められているのでないかと考えています。

その時に、島の地域課題の解決?なんてナンセンス!だって島を選んで住んでいる人ってそんなことを課題とは思っていない場合は少なくありません。むしろ島に残っている共助の仕組みとその取り組みこそ、一見の価値があると思います。とにかくまず島を好きになって、そしてその中から自分で関わる、島の方々に寄り添い応援する、島の取り組みを学び、自分の地域で活かす。等々この「島ラボ」が参加者皆さんの新しい価値創造の舞台になれば幸いです。

そこで、今回、かさおか島づくり海社のある北木島豊浦に「北木島生活文化研究所」(通称:島ラボ)という情報交換の場を設けて、北木島豊浦地区の生活・文化や地域の方々と交流する中で人口減社会における新しいコミュニティの在り方を今回の参加者と共に考える場にしたいと考えています。それは、参加者おひとりお一人が住んでいらっしゃる地域でのコミュニティを再認識する機会になると思います。

住んでみたい地域、チャレンジできそうな地域、選ばれる地域とは!

そんな地域感を豊浦の地域の方々と一緒に「島ラボ」というコミュニティで一緒に考えてみませんか?

笠岡市北木島町豊浦

目次

石の聖 畑中平之丞翁

畑中平之丞(天保14年~昭和5年)

天保14年、豊浦に生まれました。平之丞は、花崗岩を掘り出す方法を考えたり、売り先を見つけたりして、現在の北木島の石材業の基礎をつくり、北木島の石を全国に知らしめた人です。

また、石を全国に売るためには、郵便局がなければならないと考え、明治31年に北木島郵便局をつくり、初代局長になりました。

1979年(昭和54年)畑中平之丞顕彰事業として石像が竣工されています。その年に北木石材商工業組合も設立されています。石像の下には下記のような功績が刻まれています。

報恩顕彰の誌

畑中平之丞翁は、天保14年、北木島豊浦に生まれ長ずるに及び全島に露出する花崗岩に着目 孤島に生きる住民の富は この眠れる 宝石を発掘し、売り出す以外にないと確信し一念発起その開発に私財を投じ、採掘および販路の拡張に日夜苦心惨憺の末、児島湾大干拓、横浜正金銀行、日本銀行本店、各神社の大鳥居、等の大事業に豊富な石材供給に成功 ついに全国的に「北木みかが石」の名を高らかしめ本島の石材採掘 販路開拓の祖として 小田郡誌にもその名をとどめており石材産業界、今日あるの基礎を築いた先覚者である。昭和5年5月、翁逝いて50年報恩の念禁じ難く、吾等同志相寄り茲に 翁の石像を建立し、永く、その遺徳を顕彰する。昭和54年5月1日 畑中平之丞翁顕彰会

特定非営利活動法人 かさおか島づくり海社 理事長 鳴本浩二

北木島の豊浦地区に特定非営利活動法人かさおか島づくり海社の事務局があります。当法人の理事長は北木島豊浦地区の町内会長も務める鳴本浩二氏。事務所は、元豊浦幼稚園を市から借りて事務所としています。
理事長の本職は石材加工業(グローバル・ストーン)を経営する傍らNPOの理事長をしています。

これまで28年のNPOの活動をまとめていただいているサイトがあります。
NPO法人かさおか島づくり海社~事業づくり・仕事づくりによる島づくり~ 一般社団法人国土計画協会専務理事太田秀也氏

【島×地方創生】「第二市役所」として7つの島の課題解決を図るNPO法人の動き。「ない」から生まれる創造力の「ある」島へ vol.01 笠岡諸島・北木島<1>

NPO法人かさおか島づくり海社の取り組みの特徴・ポイントと書かれていた内容を抜粋する。

①取り組みの位置づけと組織の性格
 取組の目的を島に住み続けられる環境をつくることし、主に地域住民の福利向上のために取組を行う活動であり、『地域活動』と位置付けられることができるが、住民の団体ではなく、事業主体が行う組織である。さらに、デイサービス事業を含め島民の為の事業を収益的事業として行う、ソーシャルビジネス的性格も有する。
 組織としては、各島の子bつの自治会とは別に、7島全体の取り組みを行う主体・体制を形成するもので、7島にまたがる広域的な地域運営組織としての性格を有すると捉えることが出来る。
 このことにより、離島という条件不利地域の下で、人口減少・高齢化といった地域の諸課題を克服する「地域力」を7島全体で発揮し、島で生き生きと安心して暮らし続ける事が出来る地域の形成に寄与している。

②取組の発展性と継続性・独自性
 活動のきかっけ・刑としては「なにか新しい取り組みを行わないとい」という想いから始まった「新たな企画の発案」のタイプの取組であるが、活動を進めるうちに、必要な事業を行うためにNPOに改組するという発展性が見られる(外の人を呼ぶイベントではなく島民意識の一体感形成のための「島の大運動会」も有効な取り組みと思われる)。
また事業を起こし、自主財源も作りながら、自治体の支援・協力も得つつ連携して取組を行うことで、取組の継続性を実現している。
 継続性の要因としては、事業を作っていることに加え、立ち上げ当初から引き続きキーパーソンである鳴本理事長のリーダーシップ、熱意も大きいと思われる。
 また(離島という条件も影響していると思われるが)人口減少地域にみられる移住促進の取組や観光振興による交流人口・関係人口形成という取組から一線を画して、人口が減少しても、島の住民、島の事業的主体による取組で地域を維持していこうとする取組は独自的で、今後の動向も含め、注目に値する。

畑中平之丞の時代とは違った
今後の人口減少社会・定常型社会における脱成長的に暮らしの一つの地域モデルと評価できるとのコメットがある。

子ども笠岡諸島振興計画づくり(2009年)

2009年、笠岡諸島の離島振興計画づくりの改定に伴う事業実施に当たり、かねてからつながりのった山崎亮さん率いる「スタジオL」に相談して、夏あたりから笠岡諸島6島のヒアリングによるリサーチ活動を実施していました。
今回、12月の講師にお願いしている西上さんをお連れして、キーパーソンと言われる方々のヒアリングを行いました。その中で、結論は「守屋さん、島の中高生を集めて下さい」でした。その理由は、島の方々は幾度となく島づくりのワークショップをこなしており、ワークショップ慣れ、ワークショップ疲れしている。そこで、視点を変えて子どもにターゲットを移したのです。

子ども笠岡諸島振興計画~10年後の笠岡諸島への手紙~

子どもたちから10年後の笠岡諸島のおとなたちへの手紙が届きました。
拝啓 10年後、笠岡諸島に暮らすあなたへと題された手紙です。
「10年後の笠岡諸島には、変わらず美しい海と砂浜がありますか?」 こう書き出された手紙は「10年後、私たちは、どうしたら笠岡諸島が楽しく、素敵な島になるか考えました。10年後、私たちが、笠岡諸島に帰ることができますように」との願いをこめて作成された、子どもたちによる笠岡諸島の振興計画です。


 岡山県笠岡諸島。7つの有人島からなり、人口約2000人。高齢化率は平均60%以上と、このままいけば消滅の危機にさらされる「限界集落」です。加えて島には高校がなく、子どもたちは本土の笠岡市の高校に通い、そのまま島には戻りません。2009年にこの島々の振興計画にかかわったコミュニティプランナーの山崎亮さんはこう言います。
「考えなければならないのは、島を出た子どもたちが、大人になってから戻ってきたいと思えるふるさとの姿です。そんな未来の設計図となる総合計画を、笠岡諸島のプロジェクトでは未来の主役となる子どもたち自身につくってもらうことにしたのです」と。(『ふるさとを元気にする仕事』(ちくまプリマー新書より)
 子どもたちは、通称「こじま会議」(子ども島づくり会議の略)で、ふるさとの魅力と悩みを出し合いました。
 その結果、「学校をあれこれ使おう」「サークルM」などさまざまなアイデアが出て、具体化が進みました。 
 大人たちは必死になりました。
 なにしろ、子どもたちから「10年後に望み通りのふるさとになっていなかったら私たちは島に戻ってきません!」というメッセージを提示されたからです。大人たちが中心になって学校や公民館活用のワークショップが開催されました。
 10年後の未来から現在を考えるバックキャスティングの思考法はこういう場合にとても有効だと、山崎さんは書いています。
 メンバーの1人は「将来大きくなったら必ず島に帰ってきて、私が島を支えたいと思います。そして今以上に快適な環境をつくっていけたらと思います」とあとがきで記していました。     Setouchi Life-暮らしと医療・介護情報 (livedoor.jp)より

   

北木ノースデザインプロジェクト(①2013年度・②2014年度)

笠岡市経済観光活性課が北木島で実施したアートインデジデンス事業。
第1回 参加アーティスト:吉川寿人氏(映像作家)・保元宏和氏(スプレーアート作家)
製作期間 2014年1月15日~3月14日 一般公開 3月15日~23日
第2回 参加アーティスト:井口康弘氏(写真家)・加賀田和則氏(コミュニティデザイナー)
製作期間 2014年7月20日~9月19日 一般公開 9月20日~10月5日

今回、11月の講師をお願いしている吉川寿人氏は第1回ノースデザインプロジェクト参加作家。島民の要望により北木島の石の歴史映像の作成依頼があり、地域の方々にヒヤリングを行い、数々のリサーチの末に「北木の石物語」を完成させ発表。吉川氏は第2回の始まる7月に夫婦で東京から移住し、2回目のサポート、予てから目をつけていた北木島の旧映画館「光劇場」を再生させ、ここで井口康弘氏の作品を上映すると共に合わせて「北木石の物語」も上映を行い好評を博す。

豊浦町内会

そして、これらの人や行事を育んできた。北木島豊浦町内会も約100名の住民で運営されています。かなり民主的な自治会で、年に1回全員参加の総会を開催、町内会長は2年に1回の直接投票によって決まり、連続任期は3期までとされています。毎月町内会の役員会を開催し、その内容は議事録として町内に回覧されます。
 私も歴代の役員の方々と繋がりはありましたのですが、皆さんの町内会活動にかける思いはかなりなものがありました。地域をよくするために皆さん頑張られていました。コロナ禍以来、地域の絆が希薄になっていると言われる中で、再度町内会の取り組みについて考え、自分たちの住む地域の参考となると思います。

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第1回 10月26日(土) 講師:赤澤雅弘氏(産業観光コーディネーター)

957年生まれ。1980年岡山大学卒業後児島のジーンズメーカーの広報として活躍。その間コピーライターに憧れ、3年で退社し、独立してコピーライターを始める。仕事の傍ら、玉島のまちなみやまちづくりに興味を持ち、独自に町並みとそこに宿る人の暮らし特に「産業」に注目し、玉島のものづくりを生かした「産業観光」の基礎をつくり、玉島商工会議所と共に「玉島産業観光ツアー」を行う。かたくなに本物を求めるその手法は妥協をゆるさず、職人技といっても過言ではない。近年倉敷の美観地区を中心とする観光事業と肩をならべる「玉島・水島・児島」を舞台とした「赤澤プロデュースの産業観光ツアー」が脚光を浴びている。

赤澤産業観光の手法で豊浦・金風呂地区を中心に、住む人をターゲットとして「独自の生活観光ツアー」形式で今回の取組の受け入れとなる地域を再認識していただくます。

第2回 11月9日(土) 講師:吉川寿人氏(映像作家)

1982年兵庫県生まれ。北木島で開催された「北木ノースデザインプロジェクト」の第1回目招聘アーティスト。50年以上前に閉じられた島の映画館「光劇場」を島民の協力で再開し、島民と島を訪れた人々の交流の場となっている。ドキュメンタリーや動画広告など多種多様な映像を制作しつつ、地域の魅力を発信している。

第1回北木ノースデザインプロジェクトをきっかけに東京から夫婦で北木島に移住。そして、7年間の北木島での生活を通して感じた「地域感」についてお話いただきます。

第3回 12月7日(土) 講師:西上ありさ氏(スタジオL)

1979年北海道生まれ。早稲田大学大学院(政治経済学部)修了。公共経営修士(専門職)。早稲田大学人間総合研究センター招聘研究員。2007年から2012年にかけて海士町のまちづくりに携わる。住民参加による総合計画の策定、集落診断・集落支援、病院づくり、美術館づくり、子育て支援、地域包括、生涯活躍のまち、総合戦略の策定、介護、フレイル予防、学校教育、社会教育などの公共事業に取り組む。2009年笠岡諸島子ども振興計画づくりに関わる。

子ども笠岡諸島振興計画づくりや、海士町、家島など離島でのプロジェクトを数々成功させている。全国のユニークな事例を紹介していただきながら笠岡諸島でのプロジェクトの可能性を探る。

第4回 1月18日(土) 講師:福井大和氏(NPO男木島生活研究所)

香川県高松市男木島生まれ。中学卒業後、島を離れていたが、「瀬戸内国際芸術祭2013」をきっかけに、18年ぶりに家族で男木島へUターンを決意。休校していた男木小中学校の再開活動に取り組み、Uターン後は保育園の再開など島で子育て出来る環境を整え移住・定住を支援。コワーキングスペースの整備や「ICTを活用した高齢者の見守り・教育」の実証事業など男木島での暮らしのアップデートをしながら地域のボランティア活動も積極的に行い、地域住民と接しながら様々な取り組みを行なっている。

2013年の瀬戸芸を機に故郷男木島にUターン。2014年に小中学校再開、その後自治会長等も任される中でのUターン者としての地域の中での葛藤、それを乗り越える「地域愛」そして未来を見据えてのビジョンを紹介。

最終報告会 1月19日(日) ビジネスプランコンテスト

「島ラボ」は、地域の方々と島外の方々の交流の場づくも目的の一つとなっています。また、笠岡諸島全体を考えるNPOとして、この機に笠岡諸島で地域づくりに模索されている他の島からの参加者も大歓迎し、いろいろな立場の方々との「島ラボ」に取り組む中で、地域を知っていただき、好きになていただくことがスタートライン。ビジネスプランコンテストというくくりにとらわれず、いろいろな提案がラボ生のみならず、地域の方々からもアイデアが出されることを期待する。

募集要項

島ラボは4回のセミナーと最終報告会になります。

【日程】
第1回 2024年10月26日(土)講師:赤澤雅弘氏(産業観光コーディネーター)
第2回 2024年11月9日(土) 講師:吉川寿人氏(映像作家)
第3回 2024年12月7日(土) 講師:西上ありさ氏(スタジオL)
第4回 2024年1月18日(土) 講師:福井大和氏(NPO男木島生活研究所)
最終報告会 2024年1月19日(日)

【活動場所】 
岡山県笠岡市北木島豊浦地区(笠岡・伏越港からフェリーで約1時間)

【参加費用】
5,000円(島への往来・食事・宿泊に要する費用は別途ご負担ください。)

【締め切り】
2024年10月16日(水)

【オンライン説明会】※必ず都合の良い日程で説明会にご参加ください。
締め切り日まで週2回(水・日)20:00~随時
 10月2日(水)20:00~21:00
 10月6日(日)20:00~21:00
 10月9日(水)20:00~21:00
 10月13日(日)20:00~21:00
 10月15日(水)20:00~21:00
※説明会参加希望の方は事前に申し込みをお願いします。(090-5374-1333守屋)

【参加者オリエンテーション】
10月20日(日)20:00~21:00 オンライン

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