12月23日(土)13:30~16:00の日程で「2023年忘れ!島づくり交流会」を笠岡港「みなとこばなし」で開催しました。主催はNPOかさおか島づくり海社です。
企画の発端はというと・・・。
今回記念講演をお願いした「畑野陽子」氏が1か月前に笠岡諸島で何かこれまでのキャリアを活かして出来そうなことがある。という相談があり、それだったらプレゼンしてみたら!ということで・・・。
とはいえ、畑野さんをほとんんど知らない人ばかりの笠岡で人を集めるのも難しい!
それならば、笠岡諸島の今の私が関わている島の方々にお願いして、今の島づくりをそれぞれの人にプレゼンしてもらうプレゼン大会でもやれば、実践者の皆さん同士の交流の場にもなるし、参加者も確保できる。そして、そんな皆さんと畑野さんの出会いも新たな展開になるのではとの苦肉の策だったのです。
畑野さんは、今から3年以上も前から島の柑橘を使った特産品づくりがしたいということで、白石のマルベリーを紹介したり、高島の「金柑」を紹介したりという、電話やメールでのやり取りが中心で面と向かって話をお伺いするのは今回が始めて。私より面識のある方が数人集まってくれました。私の場合、柑橘を紹介するというより、それを手掛けている人を紹介し、直接やり取りをしていただきます。そんな中で、島の人とつながることが次の展開にもつながるからです。今回の畑野さんも白石の正さん、高島の妹尾さんとのつながりでの提案だといえます。
事前の告知チラシはこちらです。
当日の流れ
13:30~ 開会
各島の取り組みプレゼン
1⃣高島レモン 妹尾陌正(みちまさ)氏 島づくり海社理事
2⃣六島塾 三宅佐容氏 六島まちづくり協議会事務局
3⃣北木日本遺産ガイド 馬越紀久子氏 光劇場友の会
4⃣笠岡諸島アートリンク 田野智子氏 NPO法人ハートアートリンク
5⃣島御膳 平野聡氏 岡山学院大学講師
15:00~
記念講演「笠岡諸島へのご提案」
元在日アメリカ大使館旅行観光業担当商務専門官 畑野陽子氏(倉敷市玉島出身)
15:50~
総評 赤澤雅弘氏(産業観光コーディネーター)
16:00 プレゼン大会終了 17:00まで歓談。解散
高島レモン 妹尾陌正氏
高島の妹尾陌正さん。
NPO法人かさおか島づくり海社の初期からの理事でもある。笠岡諸島の空き家対策はこの人から始まった。また、笠岡市の島おこし海援隊設置の提案者でもある。最近は、耕作放棄地活用のレモン栽培、それを活用した檸檬めし等の特産づくり等を実践している。時代と共に年齢と共に働き方を変化させる仕事人。
現在、高島に200本のレモンを栽培中。(栽培といっても放っておけば出来るのが柑橘。本人談)若い人が島に移住し、仕事としてレモン栽培で生計が立てられるようにするのが目的。移住希望のいい人が居ればその人の仕事になればと考えている。
せとうち六島塾 三宅佐容氏
2番手は六島まちづくり協議会事務局の三宅佐容さん。
昨年の「六島の教科書づくり」に続いて、今年は「せとうち六島塾」の取り組みを行っており、その事業報告。
せとうち六島塾 紹介資料(当日配布)
六島まちづくり協議会会報誌「島の燈」2022年報告・2023年計画
このホームページでも紹介してるのでご参照下さい。
ショート動画も製作しているのでご参照ください。
北木島光劇場 馬越紀久子氏
北木島の馬越紀久子さん
長年北木西公民館の主事さんをされていて、2014年・2015年の2回、北木ノースデザインプロジェクトというアートインデジデンス事業を展開し、観光と移住をすすめています。
当時、旧映画館を再生し、今では、観光の拠点として北木島の石の歴史映像の上映等を行っています。
ノースデザインプロジェクトから10年、来年10周年記念事業を予定してます。
今年、第1回の参加アーティストでもあり、北木島に移住していた吉川寿人氏に10周年記念ビデオを製作してもらいました。
笠岡諸島アートブリッジ 田野智子氏
笠岡諸島各島で毎年アートイベントをされているNPOハートアート代表の田野智子さん。現在は、2地域居住で岡山と白石島に拠点をかまえ、土・日・月の週3日は白石島で生活されています。
これまでのハートアートの笠岡諸島での取り組みを発表していただきました。
当日の資料はこちらです。
https://drive.google.com/file/d/14fjri8OwqnLGT7ao-fkMaTaGhRxMSNbL/view?usp=sharing
島御膳 平野聡氏
岡山学院大学講師の平野聡先生
2023年から学生と共に六島に関わってくれています。
管理栄養士を目指す学生が多いので、高校時代に調理を専攻している学生が多いので食の面からの島の活性化に取り組んでくれています。また、今年実施した「六島塾」の塾生でもあり、「島御膳」づくりというテーマで活動を進めてくれています。
笠岡諸島へのご提案 畑野陽子氏
まとめ
当日はプレゼン者6名を含めて20名を超える参加者でした。資料も20部しか作っていなかったのでこのページでご確認いただく意味も兼ねています。
六島塾や笠岡諸島での産業観光ツアーを手掛ける赤澤雅弘さんに最後講評をいただきました。
観光面で言えば、観光客と地域を繋ぐ役割をされている赤澤さん。笠岡諸島の観光は島の方々の善意で成り立っている所があり、それが強みでもあるが、継続のためにはコーディネートする側が地域に寄り添いきれいな形で収入を確保することが必要。地域の実践者の方々は今の良さを如何に継続することに取り組む形になる。難しいことはそんなコーディネーターに任せて頑張ってほしい。
最後に、六島塾やアート事業でも共通して言える事ですが、今回畑野さんが笠岡諸島に関わっていく中で、自分のキャリアが島で活かせるのではと考えて提案をしてくれた。でも、現場感を持って本人の考えを進めるためには、間での翻訳者が必要。それがいわゆる行政の役割と思っています。しかし、行政の掲げる事業目的は目に見える部分でのものが多いため(3年程度で人が変わる)現場感も乏しい。だから、長年想いをもって継続して関わることのできる仕組み(NPO等)づくりを進めてきたが、今多くの外部者の方々が関係人口として関わってくれるようになりその役割がこれまで以上に必要であり、今回のような取り組みを継続することも必要と感じた。